リビングの飾り棚・チェストを素敵に飾る片付け術：「好き」と「必要」で見直す小物の整理法
はじめに：リビングの飾り棚・チェストにモノが溜まっていませんか？
リビングにある飾り棚やチェストの上は、気づけばモノが溜まってしまいやすい場所です。ちょっとした小物、写真立て、頂き物、読みかけの本、書類の一時置き場など、さまざまなモノが集まってきます。
長年暮らしていると、そうした場所に思い出の品や、いつか使うかもと思って取っておいたモノが増え、「ごちゃついているのは気になるけれど、どこから手をつけて良いか分からない」「何を残して何を手放せば良いか迷ってしまう」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、リビングの飾り棚やチェストの上に溜まりがちな小物を、「好き」なモノと「必要」なモノに分けて見直す片付け方をご紹介します。無理なく、ご自身のペースで進めるためのヒントや、片付けた後、お気に入りの空間として素敵に活用するためのアイデアもお伝えします。
なぜ飾り棚やチェストにモノが溜まりやすいのか
飾り棚やチェストの上は、腰高で手の届きやすい位置にあるため、ついモノを一時的に置いてしまいがちです。また、比較的小さなモノが集まりやすいため、「後でまとめて片付けよう」と思っているうちに、どんどん積み重なってしまうこともあります。
特に、思い出の品や人から頂いたモノなどは、「好き」だけど飾る場所がない、あるいは「必要」ではないけれど手放しにくいといった理由で、そのまま置きっぱなしになってしまうケースが多く見られます。
片付けの基本：「好き」と「必要」で分けてみる
片付けを始める前に、まずは基本的な考え方として、「好き」なモノと「必要」なモノを区別することから始めましょう。これは、モノの要不要を判断する上で、とても大切な視点です。
- 「好き」なモノ: 見ているだけで心が和む、元気が出る、大切にしたい思い出が詰まっているなど、感情的な価値があるモノです。必ずしも実用的でなくても、あなたの心を豊かにしてくれるアイテムです。
- 「必要」なモノ: 日常生活で頻繁に使う、特定の用途がある、ないと困るなど、機能的な価値や実用性があるモノです。
この二つの視点から、飾り棚やチェストの上のモノを見直していくことで、判断の迷いが減り、本当に残したいモノ、残すべきモノが見えてきます。
リビングの飾り棚・チェスト上のモノを仕分けるステップ
さあ、実際に飾り棚やチェストの片付けを始めてみましょう。一度に全てを完璧にしようとせず、小さな範囲から、ご自身のペースで進めるのが無理なく続けるコツです。
ステップ1：小さなエリアを決める
まずは、片付ける範囲を決めます。例えば、「飾り棚の一段だけ」「チェストの引き出しの上だけ」というように、短時間で終わらせられそうな小さなエリアを選びましょう。
ステップ2：一度全部出してみる
決めたエリアにあるモノを、一度全て外に出してみます。近くに床に広げるスペースがない場合は、大きめの布や段ボールなどを広げた上に置くと、場所を傷めずに作業できます。
ステップ3：一時分類をする
出したモノを、ざっくりと以下の4つのグループに分けていきます。
- 好き: 見ていて嬉しくなる、飾りたい、思い出として大切にしたいモノ
- 必要: 普段よく使う、実用的なモノ（例：文具、読みかけの本、薬など）
- 迷う: 「好き」か「必要」か判断に迷うモノ
- 手放す: 明らかに使わない、壊れている、不要なモノ
この段階では深く考えすぎず、直感で分けてみましょう。
ステップ4：「好き」と「必要」の基準で判断する
それぞれのグループに分けたモノを、さらに詳しく見ていきます。
- 「好き」グループ: 本当に「好き」で飾りたいモノでしょうか？ それとも、ただ「なんとなく」置いていただけでしょうか？ 見ていて心がときめくか、大切にしたいと思えるかを基準に選びます。
- 「必要」グループ: 本当に飾り棚やチェストの上に置いておく必要があるでしょうか？ 別の場所の方が使いやすいかもしれません。使用頻度や、その場所での必要性を考えます。
- 「迷う」グループ: ここが一番悩むかもしれません。
- 期間を決める: 一時的に「保留ボックス」に入れ、半年や1年など期間を決めて見直すという方法があります。期間を過ぎても一度も手に取らなかったモノは、手放すことを検討します。
- 用途を考える: そのモノの本来の用途は何でしょうか？ それは今、あなたの生活に必要でしょうか？ 具体的な用途を考えてみると、要不要が見えてくることがあります。
- 別の場所を考える: もしかしたら、そのモノが一番輝く場所は飾り棚やチェストの上ではないかもしれません。別の場所への移動を検討します。
- 「手放す」グループ: 迷わず手放しましょう。捨てる以外にも、リサイクル、寄付、友人に譲るなどの方法があります。
具体的なモノ別判断例
- 写真立て: 「好き」であれば飾りたい写真を選びます。大量にある場合は、お気に入りの数枚だけ飾り、他はアルバムやデジタル化を検討します。
- 小さな雑貨・置物: 「好き」であれば飾るモノを選びます。数が多い場合は、季節ごとに飾り替えるなど、ローテーションするのも良い方法です。
- 読みかけの本・雑誌: 「必要」であれば読み終えるまで近くに置きますが、読み終えたら本棚に戻したり、手放したりを検討します。
- 郵便物・書類: 一時置き場としては「必要」かもしれませんが、溜め込まず、すぐに処理（開封、保管、破棄）する仕組みを作りましょう。
- リモコン・鍵: 実用的な「必要」なモノですが、定位置を決めておくことで散らかりを防ぎます。見た目が気になる場合は、カゴなどにまとめると良いでしょう。
- 頂き物・贈答品: 「好き」で使いたい、飾りたいモノであれば残します。「必要」だけど持っている、あるいは「好き」でもなく「必要」でもない場合は、手放すことを検討します。
「捨てられない思い出の品」と向き合う
飾り棚やチェストの上には、家族写真、旅行の記念品、子供がくれたモノなど、思い出の品も多いかもしれません。「好き」だけど手放すのは辛い、というモノもあるでしょう。
無理に捨てる必要はありません。大切なのは、それらのモノとどう向き合うかです。
- 写真を撮る: モノそのものは手放しても、写真として残すことで思い出は保存できます。
- デジタル化する: 手紙や子供の作品など、スキャンしてデータとして残すことも可能です。
- 特定の場所に集める: 飾り棚ではなく、思い出の品だけをまとめて保管する「思い出ボックス」を作るのも良い方法です。定期的に見直す機会を設けると良いでしょう。
- 手放す以外の選択肢: 大切な人や博物館などに寄贈するなど、次に活かされる道を探すのも一つです。
感情に寄り添いながら、無理のない範囲で整理を進めることが大切です。
無理なく続けるためのコツ
片付けは一度に終わらせる必要はありません。「やらなければ」と気負いすぎず、ご自身のペースで進めましょう。
- 短い時間から始める: 「今日は15分だけ」「棚のこの区画だけ」のように、タイマーを使って短い時間で集中して行うのも効果的です。
- 完璧を目指さない: 最初から理想の状態にしようとせず、「前より少しすっきりした」という小さな変化を楽しむことから始めましょう。
- 片付けリストを作る: 片付けたい場所やモノをリストアップし、一つずつクリアしていくのも達成感があり、モチベーション維持につながります。
- 休憩を挟む: 疲れたら無理せず休憩を取りましょう。
片付けた後の「素敵に飾る」アイデア
飾り棚やチェストが片付いたら、いよいよ「好き」なモノを素敵に飾って、心地よい空間を作りましょう。
- 「飾る」目的を考える: 何のために飾りたいのか（癒されたい、楽しい気持ちになりたい、お客様に見てもらいたいなど）を考えると、飾るモノの選び方や配置のヒントになります。
- テーマを決める: 季節（春らしい、秋らしい）や色（暖色系、寒色系）、素材（木製、ガラス製）などでテーマを決めると、まとまりのあるディスプレイになります。
- 余白を作る: モノを詰め込みすぎず、空間に余白を作ることで、飾られたモノがより引き立ちます。
- 高さや大きさに変化をつける: 背の高いモノ、低いモノ、大きいモノ、小さいモノを組み合わせて配置すると、リズム感が生まれます。
- 実用的なモノも美しく: ティッシュケースやリモコンなど、日常的に使う「必要」なモノも、デザイン性の高いモノを選んだり、おしゃれなカゴやボックスに収納したりすることで、生活感が出すぎずインテリアに馴染みます。
まとめ
リビングの飾り棚やチェストの片付けは、「好き」なモノと「必要」なモノを分けて見直すことから始まります。長年溜め込んだモノや思い出の品と向き合うのはエネルギーが必要な作業ですが、無理のないペースで、小さな範囲から少しずつ進めることが成功の鍵です。
片付けを通じて、ご自身の「好き」や「必要」が再確認できるだけでなく、すっきりした空間にすることで、心も穏やかになり、日々の暮らしがより心地よいものになるはずです。ぜひ、今日からできる小さな一歩を踏み出してみてください。