せっかく片付けてもすぐ散らかる…をなくす!「好き」「必要」で見進めるリバウンドしない収納のコツ
せっかく片付けたのに、すぐに元通り…その悩み、解決しませんか?
時間や労力をかけて一生懸命片付けたのに、数日、あるいは数週間も経たないうちに、もう以前と同じように散らかってしまう…。そんな経験をお持ちの方は少なくないのではないでしょうか。特に、長年溜め込んできたモノと向き合い、ようやく空間がすっきりしたという方は、その状態を少しでも長く維持したいと強く願っていることと思います。
なぜ、せっかく片付けてもまた散らかってしまうのでしょうか。その原因は様々ですが、多くの場合、「モノの量が多すぎる」「モノの定位置が決まっていない」「収納の仕組みが使いにくい」「使ったら戻す習慣が身についていない」といった点が挙げられます。
このままでは、片付けては散らかり、また片付けて…という繰り返しになり、時間も体力も消耗してしまいます。しかしご安心ください。一度片付けた状態を維持するための「リバウンド防止」にも、これまで当サイトでご紹介してきた「好き」と「必要」でモノを区別する考え方が非常に役立ちます。
この記事では、「好き」と「必要」という視点を取り入れながら、片付けた状態を無理なく維持するための具体的な収納のコツや日々の習慣についてご紹介します。体力的にも無理なく、ご自身のペースで、すっきりとした空間を長持ちさせる方法を一緒に見ていきましょう。
リバウンドの原因と「好き」「必要」の視点
片付けがリバウンドしてしまう主な原因を、「好き」と「必要」の視点から考えてみましょう。
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モノの量が多すぎる:
- 「好き」なモノも「必要」なモノも、許容量を超えてしまっている状態です。特に「いつか使うかも」「もったいない」といった理由で、「必要」かどうかの判断が曖昧なモノが溜まりがちです。
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モノの定位置が決まっていない:
- 使ったモノをどこに戻せば良いか分からないと、とりあえずその辺に置いてしまい、それが積み重なって散らかりの原因になります。「好き」なモノも「必要」なモノも、それぞれが「戻るべき場所」が必要です。
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収納の仕組みが使いにくい:
- 「好き」なモノを飾る場所がない、あるいは「必要」なモノが取り出しにくく、元の場所に戻すのが億劫になるような収納では、すぐに元の状態に戻ってしまいます。収納方法が、ご自身の行動パターンやモノの量に合っていない可能性があります。
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使ったら戻す習慣が身についていない:
- これは最も直接的な原因の一つです。「必要」なモノを使った後にすぐに定位置に戻す、「好き」なモノを手に取って眺めた後に元の場所に戻す、という小さな習慣が定着していないと、どんどんモノが積み上がってしまいます。
リバウンドを防ぐためには、これらの原因を踏まえ、「好き」なモノは大切に扱い、かつ増えすぎないように管理し、「必要」なモノは使いやすく、そして確実に定位置に戻せる仕組みを作ることが重要です。
「好き」なモノをリバウンドさせないコツ
「好き」なモノは、私たちの心を豊かにしてくれる大切な存在です。これらをリバウンドさせずに心地よく維持するためには、以下の点を意識してみましょう。
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飾る場所、眺める場所を決める:
- 「好き」なモノは、ただ置いておくだけでなく、目に触れる場所に飾ることでより価値を感じられます。しかし、飾りすぎはかえって雑然とした印象を与えます。飾り棚、ニッチ、壁面など、どこに何を飾るか、場所とモノの量を具体的に決めましょう。
- 場所を決めたら、それ以上の「好き」なモノを増やさない、あるいは何かを増やしたら何かを手放す、というルールを決めると良いでしょう。
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増えすぎに注意する:
- 趣味のグッズ、コレクション、いただきものなど、「好き」なモノはついつい増えがちです。定期的に見直し、「今の自分にとって本当に『好き』か?」と問い直す時間を持つことが大切です。
- 増えた分だけ既存のモノと入れ替えたり、一時的なもの(季節の飾りなど)と分けて保管したりといった工夫も有効です。
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お手入れの習慣をつける:
- 飾っているモノはホコリが溜まりやすいものです。定期的に掃除をする際に、軽くモノを拭いたり、配置を直したりする習慣をつけると、モノが散らかる前に整えることができます。
「好き」なモノは、生活に彩りを与えてくれます。増えすぎないように管理し、大切に扱うことで、空間の心地よさを保ちながら、より豊かな気持ちで過ごすことができるでしょう。
「必要」なモノを使いやすく、定位置に戻す工夫
「必要」なモノこそ、リバウンドさせずに効率よく管理することが、日々の暮らしやすさに直結します。使いやすく、使ったらすぐに定位置に戻せる仕組みを作りましょう。
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使う場所の近くに収納する(グルーピング収納):
- ハサミやペンはリビングのテーブル周り、よく使う書類はデスクの引き出し、頻繁に使う調理器具はコンロやシンクの近くなど、使う場所のすぐそばに収納場所を確保しましょう。これにより、使った後に戻すのが億劫にならず、自然と定位置に戻す習慣が身につきます。
- 関連するモノ同士をまとめて収納する「グルーピング収納」も効果的です。例えば、電池とドライバー、粘着テープなどを一つの引き出しにまとめるなどです。
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ワンアクションで取り出せるようにする:
- 引き出しを何段も開けたり、奥に手を伸ばしたりする必要がある収納は、使いにくくリバウンドの原因になります。よく使うモノは、引き出しの一番上や、開け閉めしやすい扉の中など、ワンアクションで取り出せる場所に収納しましょう。
- 引き出しの中を仕切りで区切ることで、モノが中でごちゃ混ぜになるのを防ぎ、何がどこにあるか一目でわかるようになります。
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「一時置き場」のルールを決める:
- どうしても一時的に置いておきたいモノ(郵便物、明日持っていくものなど)のために、特定の場所に「一時置き場」を作るのは有効です。ただし、「一時置き場」が長期置き場にならないよう、「〇日以内に処理する」「〇時になったら片付ける」といったルールを決めましょう。
- テーブルや床に「とりあえず置く」のをなくし、一時置き場に置く習慣をつけるだけでも、散らかりを防ぐことができます。
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収納用品を賢く使う:
- カゴやボックス、ファイルボックス、引き出し用トレーなど、収納用品はモノを整理し、定位置を明確にするのに役立ちます。ただし、収納用品を先に買うのではなく、片付けたいモノの量やサイズ、使う場所を明確にしてから、それに合ったものを選びましょう。
- 透明なケースを選んだり、ラベリング(中に何が入っているか表示すること)をしたりすることで、中身が分かりやすくなり、迷わず元の場所に戻せるようになります。
場所別のリバウンド防止策ヒント
いくつかの場所を例に、具体的なリバウンド防止策のヒントを見てみましょう。
リビング
- テーブル周り: リモコン、雑誌、読みかけの本、郵便物など、散らかりやすいモノが多い場所です。定位置を決めた小さなボックスやトレイを用意し、使ったモノはその中に戻す習慣をつけましょう。郵便物は一時置き場へ。
- ソファ周り: ブランケットやクッションは、定位置を決めて綺麗に畳んでおくか、バスケットにまとめて収納します。
- 飾り棚: 「好き」なモノを飾りすぎないように、定期的に見直しを行います。ホコリが溜まる前に拭く習慣をつけます。
キッチン
- 調理台周り: 調味料や調理器具は、使う頻度に応じて収納場所を変えます。よく使うものはコンロ周りや引き出しに、そうでないものは吊り戸棚などに。油や調味料のボトルは、汚れやすいので受け皿に乗せると掃除が楽になり、片付けた状態を保ちやすくなります。
- シンク下: 洗剤やスポンジはまとめてカゴに入れ、排水管周りを避けて配置します。ストック品は適正量を決め、必要以上に買いすぎないようにします。
- 食品庫/パントリー: 食材や保存食は、種類ごとにボックスにまとめたり、棚の場所を決めたりします。賞味期限が近いものを手前に置くなど、「見える化」することで無駄買いや期限切れを防ぎ、管理しやすくなります。
押し入れ・クローゼット
- 衣類: 着たらすぐに洗濯に出すか、畳んでしまう(またはハンガーにかける)習慣をつけます。シーズンオフの衣類はまとめて圧縮袋に入れたり、ケースに入れたりして奥に収納し、普段使うスペースを確保します。
- 布団: 頻繁に使わない布団は、湿気を避けつつコンパクトに収納します。圧縮袋や専用ケースを活用します。
- 小物: バッグや帽子、ベルトなどの小物は、フックにかけたり、ボックスにまとめたりして、定位置を決めます。
無理なく続けるための小さな習慣
リバウンドを防ぐためには、一度に完璧を目指すのではなく、日々の小さな習慣を積み重ねることが大切です。
- 「ちょい片付け」を取り入れる: 1日5分でも良いので、気になる場所のモノを定位置に戻す時間を設けます。朝食後、帰宅後、寝る前など、時間を決めて行うと習慣になりやすいでしょう。
- 使ったらすぐに「戻す」を意識する: モノを使った後、「後でいいや」と思わずに、すぐに元の場所に戻すことを心がけます。最初は意識が必要ですが、繰り返すうちに自然とできるようになります。
- 「一つ買ったら一つ手放す」ルール: 新しいモノを迎える際には、同じ用途のモノや、それまで使っていたモノを手放すことを検討します。モノが増えすぎるのを物理的に防ぐのに有効です。
- 「〇日ごと」「〇週間ごと」の見直し: 例えば「毎週日曜日」など、定期的に特定の場所(引き出し一つ、棚一段など)を見直す日を決めます。これにより、小さな散らかりが大きなリバウンドになるのを防げます。
- 家族と協力する: 一人で抱え込まず、家族にも「使ったら元の場所に戻す」などの簡単なルールや協力を呼びかけましょう。完全に同じペースでなくても、少しずつ協力してもらうことで、負担が減り、片付いた状態を維持しやすくなります。
片付けた状態を維持する「心のゆとり」
物理的にモノが整理され、定位置が決まるだけでなく、片付いた状態を維持することは、心のゆとりにも繋がります。
- 探し物の時間が減る: どこに何があるか分かっているので、探し物のイライラがなくなります。
- 急な来客にも慌てない: ある程度整頓されていれば、急な来客があっても焦らず対応できます。
- 掃除が楽になる: モノが少ない、あるいは整理されていれば、掃除機をかけたり拭き掃除をしたりする際にモノを動かす手間が減り、掃除が億劫になりません。
- リラックスできる空間になる: 余計なモノが視界に入らないすっきりとした空間は、心穏やかに過ごすことができます。リビングで読書をしたり、趣味の時間を楽しんだり、家族とゆっくり会話したりと、片付けた後の空間を積極的に活用することで、その状態を維持しようというモチベーションにも繋がるでしょう。
まとめ
せっかく頑張って片付けた空間をリバウンドさせないためには、「好き」なモノは大切に飾り、増えすぎないように管理し、「必要」なモノは使う場所の近くに使いやすく収納し、使ったら必ず定位置に戻す、という仕組みと習慣が重要です。
一度にすべてを完璧にする必要はありません。まずは「この場所だけはリバウンドさせないぞ」と決めたり、「使ったら戻す」を意識したり、短い時間でも「ちょい片付け」を取り入れたりするなど、ご自身ができることから少しずつ始めてみてください。
「好き」と「必要」で見直した心地よい空間を維持することで、日々の暮らしがより快適で、心豊かなものになるはずです。片付けは「一度やれば終わり」ではなく、暮らしの一部として、無理なく、楽しみながら続けていくことが大切です。